「子どもがまだ小さいのに、もし自分に何かあったら家族は生活できるのかな…」
子育て世代の方なら、一度は考えたことがある不安ではないでしょうか。
そんなときに欠かせないのが生命保険。
ただし、保険で必要な保障額を考える前に、まず知っておきたいのが「遺族年金」です。
実は、国の制度として遺族に支払われる年金があり、これを踏まえたうえで生命保険の金額を設計するのが正解なんです。
遺族年金ってどんな制度?
遺族年金とは、一家の生計を支える人が亡くなったときに、残された家族に支給される年金のこと。
30代で会社員(厚生年金加入)の場合、多くは以下の2種類が関係してきます。
- 遺族基礎年金(国民年金部分)
18歳までの子どもがいる配偶者に支給される - 遺族厚生年金(厚生年金部分)
亡くなった人の収入や加入期間に応じて支給
つまり、「子育て中の世帯」にはかなり大きな助けになる制度なんです。
30代子育て世帯の遺族年金シミュレーション
例えば、夫(会社員・年収500万円)、妻(専業主婦)、子ども2人(3歳・0歳)の家庭を想定してみます。
- 遺族基礎年金:約100万円+子の加算22.4万円×2人 → 約145万円
- 遺族厚生年金:約80〜100万円(収入や加入年数による)
👉 合計すると 年間220万〜240万円程度。
月にすると 18万〜20万円 ほどが見込めます。
「えっ、思ったよりもらえる!」と思う方もいるかもしれません。
でも実際に生活費を考えてみると…
遺族年金だけで暮らせる?
子どもが小さいうちは教育費はそれほどかかりませんが、
- 住宅ローン
- 食費・生活費
- 子どもの教育費(中学・高校・大学と進むにつれて増加)
- 妻の老後資金
を考えると、遺族年金だけでは足りないケースがほとんどです。
特に住宅ローンは「団体信用生命保険」で完済になることが多いですが、
日々の生活費+教育費はどうしても不足してしまいます。
生命保険の保障額を考えるときの流れ
- 遺族年金の見込み額を把握
(年金定期便やシミュレーションサイトで確認可能) - 家族に必要なお金を試算
・子どもが独立するまでの生活費
・教育費(高校・大学進学を想定)
・妻の老後生活費 - 不足分を生命保険でカバー
👉 保障額は「必要なお金 − 遺族年金 − 預貯金」で計算
まとめ
- 遺族年金は30代子育て世代にとって大きな支え
- ただし、年間220万〜240万円程度では教育費や老後資金まで賄えない
- だからこそ、遺族年金を踏まえたうえで生命保険の保障額を決めることが重要
生命保険を「なんとなく」で入るのではなく、
「遺族年金+必要なお金」をしっかり試算して、家族に合った保障を選びましょう。
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