「手堅く資産運用」とか、「プロが選んだ不動産で安心」。
テレビCMでそんな言葉を聞くと、「お、いいかも!」って、つい心が動いちゃいますよね。俳優さんが「てーへんだ、てーへんだ!」って言ってるのを見ると、「なんだか楽しそうだし、大丈夫かな?」なんて、思ったりもして。
私も、まさにそうでした。
でも、今、その「安心」がグラグラと揺らいでいます。
「みんなで大家さん」の主力案件で、配当金の支払いが2ヶ月も遅れているという、なんとも笑えないニュースが飛び込んできたんです。
「CMを信じて投資したのに…」
「老後のためのお金だったのに…」
そんな悲痛な声が、今、あちこちから聞こえてきます。
この記事では、今回のトラブルから、「みんなで大家さん」と私たちが普段耳にする株式投資は何が違うのか、そして「怪しい投資」に引っかからないための秘訣を、ユーモアを交えながらお伝えします。
投資で失敗して「てーへんだ、てーへんだ!」と叫ばないために、一緒に学んでいきましょう!
目次
- 「みんなで大家さん」のCM裏話。お腹が空いたパンダさんを想像してみて!
- 「CMで安心」は本当か?
- なぜ配当金が遅れているのか?
- 悲しいけれど、笑えない投資家の悲鳴
- 株式投資はまるで「会社の健康診断」。「みんなで大家さん」は…?
- 情報を公開する「義務」と「姿勢」
- 法律や監督体制の違いを分かりやすく解説
- 卵は一つのカゴに盛るな!分散投資の重要性
- もう騙されない!投資で失敗しないための3つのチェックリスト
- チェックリスト1:事業計画は「妄想」じゃないか?
- チェックリスト2:リスクは「聞かなくてもわかる」か?
- チェックリスト3:投資先は「怪しいおじさん」じゃないか?
- 投資で後悔しないために。今日からできる「たった一つのゲーム」
- 「自分の頭で考える」をゲーム感覚で楽しもう
- 専門家の力を借りるという選択肢
- 小さく始めることの大切さ
1. 「みんなで大家さん」のCM裏話。パン屋さんを想像してみて!
テレビCMで有名人が宣伝していると、「ああ、きっと大丈夫なんだろうな」って思いますよね。でも、その裏側には、私たちが知らない「仕掛け」が隠されているんです。
(1)CMで「安心」は本当?パン屋さんを想像してみて!
「みんなで大家さん」は、投資家からお金を集めて、不動産開発をする事業です。
これを**「不動産特定共同事業」**と言います。
まるで、たくさんの人からお金を集めて、大きなパン屋さんを建てるようなものです。
でも、このパン屋さん、実はまだ建設中。
私たちは「将来、おいしいパンが食べられるぞ!」と期待してお金を払います。
しかし、もし建設が遅れたり、パンの材料が高騰したりしたらどうなるでしょう?
そう、パンが焼けなくなって、お腹を空かせた人たちにパンを配れませんよね。
「みんなで大家さん」もこれと同じで、開発が遅れて収益が上がらず、配当金が支払えなくなってしまったんです。
残念ながら、テレビCMでは「パン屋さんを建てますよ!」という良い話しかしていませんでした。パン屋さんが建たないかもしれないリスクについては、あまり触れられていなかったかもしれません。
(2)なぜ配当金が遅れている?
一番の原因は、事業計画の遅れです。
今回のトラブルの中心となった成田の案件は、開発が計画通りに進んでいませんでした。
お米を作る計画を立てていたのに、田んぼがいつまで経っても完成しない。だから、お米が収穫できず、みんなに配れない。そんな状態です。
そして、この問題をさらにややこしくしたのが、行政の「待った!」です。
東京都は、「説明が不十分だ!」として、同社に業務の一部停止命令を出しました。
この行政処分をきっかけに、投資家の不安はMAXに達したわけです。
(3)悲しいけれど、笑えない投資家の悲鳴
今回のトラブルで、特に胸が痛むのが、被害に遭った投資家の方々の声です。
- 「40年間働いて貯めた退職金が、危ないなんて…」
- 「老後のためにと思って投資したのに、不安で夜も眠れない」
まるで、大切なお金を貯めていた貯金箱を、知らないうちに割られてしまったような気持ちですよね。
被害総額は、約40億円にものぼると報じられています(2025年9月時点)。この数字は、いかに多くの人が「安心」という言葉に踊らされてしまったかを物語っています。
2. 株式投資はまるで「会社の健康診断」。「みんなで大家さん」は…?
「じゃあ、一体何に投資すればいいの?」そう思われたかもしれませんね。
そこで、今回の「みんなで大家さん」のケースと、一般的な株式投資を比べてみましょう。
(1)情報を公開する「義務」と「姿勢」
株式投資の大きなメリットは、情報が公開されていることです。
上場している会社は、まるで定期的な健康診断を受けているかのように、会社の業績や財務状況などを、四半期に一度、ちゃんと公開する義務があります。
- 「有価証券報告書」という、会社の履歴書みたいなものを公開。
- 会社のウェブサイトで、どんな事業をしているか、どんなリスクがあるかを説明。
これを見れば、「この会社はしっかり儲かっているな」「ちょっとお腹が出てるから気をつけよう」と、私たち自身で判断できます。
一方、「みんなで大家さん」のような不動産特定共同事業は、この「健康診断」が、少しだけ簡易版なんです。
(2)法律や監督体制の違いを分かりやすく解説
株式投資は、「金融商品取引法」という、投資家を守るための「絶対ルール」で厳しく縛られています。
証券会社は、金融庁という「お目付役」の監督のもと、厳しいルールを守って事業を行っています。
もし、投資家を騙そうとしたり、嘘をついたりすれば、厳しい罰が待っています。
しかし、「みんなで大家さん」のような事業は、「不動産特定共同事業法」という別の法律に基づいています。今回の件では、行政がリスクを警告していたにもかかわらず、トラブルが大きくなるまで時間がかかってしまいました。
(3)卵は一つのカゴに盛るな!分散投資の重要性
株式投資では、「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な格言があります。
一つの会社にすべてのお金を投資するのではなく、複数の会社の株を買うことで、もし一つの会社が倒産しても、他のお金は守られます。
しかし、「みんなで大家さん」の場合、一つの事業に集中して投資する形になりがちです。
もし、その「一つのパン屋さん」が失敗したら…?
すべてのお金が、泡のように消えてしまうリスクがあるのです。
3. もう騙されない!投資で失敗しないための3つのチェックリスト
今回の件から、私たちが学べることはたくさんあります。
「みんなで大家さん」のトラブルを教訓に、これから投資を始める皆さんが、安全な投資先を見つけられるように、3つのチェックリストを提案します。
チェックリスト1:事業計画は「妄想」じゃないか?
「年利7%」「絶対に儲かる」といった、夢のような言葉には要注意です。
- 「事業計画書」を読んで、「この会社、本当に実現できるの?」とツッコミを入れてみましょう。
- 投資対象の不動産をGoogleマップで探してみて、「え、こんな場所に?」なんて、探偵気分で調べてみるのも面白いですよ。
もし、事業計画が「夢物語」のように感じられたら、一度立ち止まる勇気を持ちましょう。
チェックリスト2:リスクは「聞かなくてもわかる」か?
「元本保証」を連想させるような表現や、「リスクはほとんどありません」といったセリフは、怪しいおじさんの常套句です。
- 「元本が減る可能性はありますか?」と、あえて質問してみましょう。
- 「もし、事業が失敗したらどうなるんですか?」と、最悪のケースについて、具体的な回答を求めてみましょう。
「いや、元本は保証されていません」「失敗したらお金が戻らない可能性もあります」と正直に言ってくれる会社こそ、信頼に値します。
チェックリスト3:投資先は「怪しいおじさん」じゃないか?
会社が信頼できるかどうかは、一番大切なポイントかもしれません。
- 金融庁や各都道府県の行政処分歴がないか、インターネットで探ってみましょう。
- 会社のホームページや代表者の顔が見えるか?事業実績は公開されているか?
- 口コミや評判は、鵜呑みにせず、複数の情報源から確認しましょう。
4. 投資で後悔しないために。今日からできる「たった一つのゲーム」
今回のトラブルから学べる、最も大切な教訓。それは、
「誰かの言葉を鵜呑みにせず、自分の頭で考える」ことです。
テレビCMで有名人が宣伝しているから安心。友達が良いと言ったから大丈夫。
そんな受け身の姿勢では、大切なお金を守ることはできません。
そこで、今日からできる「たった一つのゲーム」を提案します。
ゲームのルール
- 気になる投資案件や商品の広告を見つけたら、「この話、本当かな?」と心の中でつぶやく。
- その投資の「良いところ」と「悪いところ」を紙に書き出してみる。
- 悪いところが一つでもあったら、「なぜ?」とさらに深く掘り下げてみる。
- 答えが見つからなかったら、その投資は一旦パス!
このゲームを続けるうちに、あなたの「見る目」は、どんどん磨かれていきます。
投資は、あなたの人生を豊かにする素晴らしい手段です。
でも、それは「正しい知識」と「自分で考える力」があってこそ。
まずは、小さな金額から、興味のある会社の株を買ってみる。そして、その会社のことを自分で調べてみる。
そんな一歩から始めてみませんか?
あなたの資産を守る「大家さん」は、他の誰でもない、あなた自身なのですから。

コメント